世界には口径8mを超える望遠鏡が10台以上活躍している。しかし、地上から夜空をみると厚い空気の層の向こう側に星があるため、星が揺らいで、ぼやけて見えてしまう。
太陽系外の星はとても遠くにあるために、本来は巨大望遠鏡でも点にしか見えないが、実はそれは空気のせいで星がぼやけて見えてしまうためにそうみえるそうだ。このぼやけた大きさのことをシーイングサイズと呼んでいる。
そうなると、シーイングサイズが小さいほうが星の観察に適していて、シーイングサイズが小さいことで有名なマウナケア山(ハワイ)の山頂は、日本で星を観察するよりも5分の1以下のシーイングサイズらしい。つまり、日本での天体観察よりも5倍シャープな天体画像が撮影できるというわけだ。さらに、すばる望遠鏡には、そんなマウナケア山の優れた観測条件をより生かすため、ある工夫を施してあるそうです。
その結果、すばる望遠鏡は、マウナケア山で通常に撮影できる天体画像の、さらに10倍もシャープな画像を撮影できるというから驚きだ。つまり日本での観察と比べてシーイングサイズは50分の1になるのだ。それが、どのくらいすごいことかというと東京から約100km離れた富士山の山頂にあるピンポン玉を見分けられるという驚異さ!
ぜひとも、これからのすばる望遠鏡の活躍に期待したい!