流星の衝突により火星に純度の高い水氷が存在していたことが明らかになった。
流星群の衝突によってできたクレーターからは水氷が露出し、約200日後に蒸発したという。
なんと、この水氷は純度99%で地球の氷河によく似ているらしく、つまり、氷と土の混合物ではなく固く凍った純粋な氷だということだ。
この氷の起源については2つの説が提示されている。
1つは雪が堆積して水氷が形成されたという説だが、その可能性は低いらしい。なぜなら、火星のこの地域に最後に雪が降ったのはかなり昔のことで、およそ50万年前と考えられているためだ。
もう1つは“凍上”のような作用が起きたという説だ。液体が浸透しやすい土壌の中で水の薄膜は分厚く成長する。この水が圧力を受けて最も冷たい場所に流れ込むと、凍結して純度の高い氷の層が形成され、土壌が隆起する。これが凍上だ。
さて、火星に水氷があるならば、そのわずかな水の中に生命が存在する可能性もあるのだろうか?それについては、まだ解明されていないようである。